まぶしくなつたら日蔭に這入り/そこで地面や草木を見直す*
2005年 12月 07日そこで以前〔せん〕より人には丁寧
別に 「愛するものが死んだ」わけではなくて、親ゆづりの歯茎の性の悪さがcriticalだと宣告されたもので。
弟はすでに何本も抜き、部分入れ歯になっている。「お兄さんのように」と歯医者は言いかけて間違いに気づき、名前に替えた(三十過ぎても美少年で通っていた弟だが、白髪ふえたし、こっちの兄貴に見えるようになっているのかも……)。
「お兄さんのように」ならないためには……あまり有効な方策はなさそう。大学病院の歯周病専門のところに紹介することも考えていると先生は言うのだが……こっちは大病院が必ずしもあてにならないことを知っているしね。いつまでたってもよくならないので私が不満に思っているかという気持ちも向うにはあったようだが、こっちはともかく現状維持ができればいいくらいのつもりでいるので、もうしばらく通いつづけることにした。
現状は、親不知以外はすべてそろっており、銀冠をかぶせた奥歯の痛みは、剥がしてみた結果、虫歯の再発でも神経が死んでいるのでもなく、歯茎のせいとわかった。だからと言ってそう喜べるものでもないらしい。歯は丈夫で、ほっぽっておいても虫歯にならないのだけれど、歯茎がね……(父もそうだった)。
最近、本当に短期間で、急に歯並びが悪くなってしまった。母も昔、気がつかないうちに出っ歯になったと少し前の写真と較べて悲しんでいたものだけれど、あの頃まだ、三十代だったはず。それにくらべればずいぶん保ったし、出っ歯になったわけでもないのだが。
とりあえず今日からは心を入れ替えて睡眠時間を確保し、そのへんに転がって歯もみがかず寝てしまうことはなしにしよう。(そう思ったら、「そこで以前より本なら熟読」のフレーズが出てきた。)
「われわれは物質の空しい諸形態にすぎない」(マラルメ)わけで、無に帰さぬうちはせいぜい形態を保つよう努力しなければね。努力しないと保てない年齢に達した(とっくに達している)し。「丁寧に」生きるよう心がけることにします。
夜中にブログを書いているようなまねは一番つつしまなければならないよう。
というわけで、黒猫房主がコメントつけてくれたけれどレスは待ってね(読めというテクストは両方とも以前読んでおります)。
*ありがたいことに詩句をひろって検索すればいくらでも全文ヒットするのだが、このフレーズだけは記憶になかった。